12月21日監査法人改革で刑事罰導入
監査法人改革で刑事罰導入
「最近、監査法人はどうなっちゃったんだ?SOXだのなんだのばかりで、ベンチャーのIPOはどうなったの?」
「最近、監査法人が株式公開準備の監査を受けなくなってきましたね」
とかこんな話を聞くようになりました。
しかも2009年3月期から始まる日本版SOX法の対応コンサルティングの業務が増えており、
さらに人材不足に拍車がかかっています。
会計士は足らない、仕事は断るほどたくさんある今の環境で敢えてリスクの高い、
報酬の安いベンチャー企業の監査を受けるかというと、
保守的な普通の会計士なら受けないのが大手法人の現状みたいです。
いずれにしろ、会計士はいま、大忙し。
はやくいい会計士をつかまえる必要がありますね。
全体として、どう、日本版SOX法が導入されるのか、
どのくらいの企業が導入できないのでか、
注意深く見て行きます。
◆以下日経金融新聞より
旧中央青山監査法人の不祥事を機に始まった監査法人改革の機運が今ひとつ盛り上がっていない。金融審議会(首相の諮問機関)が二十二日にも最終報告書をまとめる予定だが、監査法人への刑事罰導入など厳罰を求める路線が後退しているためだ。日本の株式市場の信認を失墜させたにもかかわらず、一部を除き関係者から粉飾決算を防止する意気込みが薄れ始めているようにみえる。
「引き続き十分な検討が必要」。金融庁がこれまでの議論を総括してまとめた報告書原案。十八日の金融審は方向性をまとめる初めての場だったが、焦点の「刑事罰」について金融庁は導入を見送る方向性を示した。
刑事罰導入は不正に関与した公認会計士だけでなく、所属する監査法人にも管理責任を問えるよう公認会計士法を改正しようと言う議論。カネボウの粉飾決算に加担した罪で中央青山の所属会計士が逮捕・起訴されたことを踏まえ、自民党や証券取引等監視委員会が検討を要請していた。
同日の金融審では「この一週間でトーンが大きく変わった感じがする」と、弁護士出身や消費者団体出身の委員らが改革路線の後退を懸念する意見を表明。「開示不祥事が相次いでいるのにややバランスを欠く」と再考を求めた。改革路線を標榜(ひょうぼう)していた金融庁の姿勢の微妙な変化に対する反発が出た格好だ。結局、この日は結論が出ず二十二日に再検討することになった。
金融庁サイドからは別の見方が漏れる。金融庁は刑事罰導入の見送りを示唆する一方、制裁金に近い「課徴金」制度の新設には前向きだ。ある有力幹部は「日本の法体系では刑事罰と課徴金の両方を新設するのはかなりハードルが高い。導入できるところから導入しようという戦略に変えた」と胸の内を明かす。
だが路線変更の裏に業界からの抵抗があったのも事実だ。かねて監査法人業界は「刑事責任を追及されると顧客企業の信頼を失う」(日本公認会計士協会)などと抵抗していた。これに経済界も同調し始め、金融庁に刑事罰導入の撤回を働きかけていたもようだ。中央青山へ下した業務停止命令をきっかけに監査先の企業が混乱し、金融庁への不満も募っていた。さらに経済界は、厳罰路線が加速すれば監査法人がリスクの高い企業の監査を引き受けなくなるのではないかと憂慮している。
先の有力幹部は「本来なら刑事罰も一緒に導入すべきなんだが……」。と打ち明ける。金融庁の本音は今回の事件を機に一気に監査法人の改革を進め、日本の監査の信頼性を国際水準に引き上げること。だが監査を受ける企業にも目配せする必要があり、板挟みになっているのが現実だ。
監査法人改革の目的はディスクロージャーのお目付け役である監査法人の規律をただし、株式市場の信頼性回復につなげることにある。だが十八日には、日興コーディアルグループが旧中央青山監査法人から「適正」のお墨付きを得ていたにもかかわらず、不適切な会計処理をしていたことが監視委の調査で発覚。監査の脆弱(ぜいじゃく)性が改めて浮き彫りになった。
監査法人への刑事罰は英米には存在する。実際の適用例は数少ないとされるが、抑止効果の期待は大きい。日本に改革の余地が残っているとすれば、それを放置する責任は大きい。
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