最初にSOX法とは
みなさん、SOX法についてご存知ですか。
■SOX法とは
アメリカにおける企業会計や財務報告に関する法律です。
正式名称をPublic Company Accounting Reform and Investor Protectiong Act of 2002といいます。
ポール・サーベンス上院議員とマイケル・G・オクスリート下院議員の名前で法律を提出したことから、サーベンスオクスリー法、 略してSOX法と言われています。
日本では米国企業改革法と言われています。
アメリカで試行されるのはSOX法の404条では経営者自身が、最終的に財務報告につながるさまざまなデータや業務プロセスのルールを適正に整備し、それが間違いなく運用されていることを証明や報告する義務があるという法律です。
これを『内部統制』とよんでいます。
米国では、1990年代にエンロン社をはじめとして大規模な不正事件が発生したことがあります。
これを背景に2002年に内部統制が法令化されました。
この法律の目的は株式市場や一般の方からの信頼を損なうような不正行為の防止です。
■アメリカの法律がなぜ、日本で話題になっているのでしょうか?
米国の証券市場に登録し、米国で資本調達している日本の会社がこれを義務づけられています。
ですから米国市場に上場している会社はすでに適合するように動き始めているようです。
更に日本においては日本版SOX法ともいわれる金融商品取引法(通称、投資サービス法案)が2006年3月現在、国会に提出され、法制度化が進められています。
2008年3月決算期から施行予定で、会計監査制度の充実と企業の内部統制強化を目指しています。
そして企業の会計不祥事やコンプライアンス欠如などの防止を目指います。
■法律に適合できなければ、どんな罰則があるのでしょうか
当局より、SOX法に適合できていない事実が公開されてしまいます。
これにより株主や関連する方から会社(企業)の財務状況の不信感につながり、株価の下落や資金調達が困難になったりする可能性があります。
とくに、不正が著しい場合は高額の罰金や経営者の禁固刑が課せられる可能性があります。
(ここは可能性で本当に禁固刑になるかは分かりませんが、、、)
■会社はSOX法に対応するために次の3つのステップを実施しなければならないと言われています。
・ステップ1 会社内部でで虚偽や整備もれなどの不正や誤りを発生させない業務の仕組みをつくる。
・ステップ2 内部監査を行い、これが正しいことをみずから証明する。
・ステップ3 外部の監査法人から監査を実施してもらい内部統制が整備され、適切に運用されていることを保証してもらう。
■会社の中で対応しなければならない部門はどんな部門でしょうか
この法律に対応する部門は経理や財務だけでなく、収入/支出が発生するすべての業務の部門が対応することになります。(大変です。)
これまで年度末に行われてきた財務監査では、財務諸表に対する正確性が問われていましたが、SOX法の404条の監査では、収入や支出に関連するプロセス、つまり日々の業務が正しく行われているかまで監査されます。(大変です)
監査の対象は非常に広範囲になり、会社のほとんどすべての部門が対象になります。
(収入、支出に関連しない部門ってほとんどないですよね。)
■日ごろの業務ではどんな事が要求されるのでしょうか。
1、業務フローの中に確認、検証のプロセスを入れる
特に社外との支払いが発生する場合に業務フローを明確にして、確認、検証のプロセスを入れる必要があります。
常に正しい業務がやられているか検証のプロセスが必要となります。
間違った業務が行われても、誰も確認、検証するプロセスがなければ、間違ったまま業務が進んでしまいます。
これではSOX法に関係なく会社として大きな問題になります。
2、管理者の業務の理解
管理者がよく業務を理解している事が必要です。
管理者が業務を理解していなければ、いくら業務プロセスの中に確認、検証のプロセスを入れても意味がありません。
(管理者が業務を理解しているのは当然のことなので、管理者の皆さん、自分の担当の業務をよく理解しましょう)
また、不正な業務が行われた場合に、管理者が業務を理解しておらず、間違いだと気がつかなければ、そのまま不正な業務が行われてしまいます。
従い、管理者は業務をよく理解し、日常業務が常に正しく行われている事を管理していかなければなりません。
■内部監査は何をするのでしょうか?
企業(会社)の内部監査の監査員が各職場に出向き各部門の収入/支出に関連する部門の監査を行います。
帳票類や伝票や記録に不備な点、問題点があれば指摘し、各職場で是正を行い、是正後再度確認が行われます。
内部監査が終了した時点で、外部監査人から外部監査が行われます。
ここでも、各部門の業務の確認を行い、不備な点、問題点がないか監査がされます。
◆監査法人の監査でどの程度の内容まで監査されるのでしょうか。
監査法人の監査でどの程度の内容まで監査されるのか、日本ではあまり経験がないので、明確になってないようです。
従って、各会社やその部門職場では正しい業務手順を構築し、正しい業務を実践していくことが必要になります。
■現在、日本の会社ではどのような対応をしているのでしょうか。
一部の企業ではSOX法に対応すべく、業務文書の作成や、内部監査を実施しています。
内部監査の結果に基づき、業務文書に見直しを進めている会社があります。
■日本版SOX法はなぜできるのでしょうか
日本の市場でも外国人投資家が投資をして、株価に大きく影響を与えています。
現在では、外国人投資家抜きで日本の市場を考えることはできません。
従い、日本の市場だけが、企業の財務状況の公開内容があいまいであると、日本市場、日本企業の信頼度が低下して株価の低迷や、日本企業の資金調達が困難になってくる事が予測されます。
株価が低迷すれば、日本の企業だけでなく、日本市場に投資いしている投資家にも大きな損害を与え、日本の経済にも悪影響を与えることが考えられます。
そのために日本市場に於いても公正は財務状況の公開や正確性の証明を求める声が大きくなりつつあります。
■日本の企業のSOX法
日本版SOX法の具体的な内容が決まっていないと言っても、現在の米国のSOX法と大きく異なる事は無いと思われます。但し、米国版と比較して、日本版SOX法はITの利用と統制がより重視される予定で進んでいます。
現在、ほとんどの日本の企業をSOX法を理解、実践しておりません。
法律が適用になってから取り組みを始めてても遅いですし、最悪、不備や不十分な点に気づかないまま法律が施行され、法律違反を起こしてしまっては企業として大問題になります。
また、正しい業務手順を文書化して、社員に正しい業務をやらせることは法律を守るだけでなく、効率のよい業務を実施することにつながって行きます。
SOX法に関係なく、会社の業務のフローを明確にして、作業に検証、確認のプロセスを入れる事は重要と思います。
スポンサードリンク